ブログ

ブログ

2018/10/29

3分間の診察で患者さんを治す

患者さんからたまに聞く話のひとつに

3分間の話があります

3分間と言うと

カップラーメンにお湯を入れてから食すまでの時間

ウルトラマンの地球での活動限界時間

キューピー3分クッキング

などが有名所ですね〜(*^_^*)

では

患者さんからたまに聞く「3分間」ってなんの3分間かわかるでしょうか・・・?

それは、、、

ウルトラマン

診察時間です

病院に行って受付をして

レントゲンなどの検査をして

長時間待っても先生と話してるのはだいたい「3分間」くらい、だと

友人でも医師がいるので、先生方が大変なのはよくわかっているつもりです

しかし検査結果以外に、3分間で得られる情報ってどれくらいあるでしょうか?

最近、よく言われる言葉に「EBM」というものがあります

Evidence Based Medicine(根拠に基づく医療)の頭文字でEBMです

その目的は最新の臨床研究に基づいて、統計学的に有効性が証明された治療をすることで

より効果的な質の高い医療を提供することです

しかし

逆の見方をすれば、統計学的に有効というデータに基づくということは

全ての患者さんに有効ではないとも言えます

実際、有効率は60〜90%とされていて

有効ではない患者が40〜10%ほどいることに、、、

ということは、治らない患者さんがそれだけいることになります

そこで

EBMを実践してきた英国の医師が提唱したのが「NBM」です

Narrative Based Medicine(物語に基づいた医療)の頭文字でNBMです

対話を通じて病気になった理由や経緯、今どのように考えているかなどの「物語」から

病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して

全人的(身体的、精神・心理的、社会的)にアプローチしていこうとする臨床手法のことです

患者との対話と信頼関係を重視し、EBMとお互いに補完しあうものと期待されています

このNBMって

じつは私たち整骨院の先生(柔道整復師)がずっと前からしていることで

患者さんの日常生活動作であったり

スポーツをしているのであれば、その競技特性であったり

家族構成、心理的なもの、背景はどうかなど

これらはレントゲンなどの検査結果では得られない情報で

そこにとても重要な情報が隠れていることもしばしばです

だからこそしっかりと時間をかけて問診・対話をすることが

ちゃんと治すためには必要だと常々考えています

でも3分間でこれを行うのはとても無理な話ではないでしょうか?

病院などともっと連携してお互いに補完し合えれば

もっといい医療の形ができるんじゃないかなー?

と考えています