患者さんからたまに聞く話のひとつに
3分間の話があります
3分間と言うと
カップラーメンにお湯を入れてから食すまでの時間
ウルトラマンの地球での活動限界時間
キューピー3分クッキング
などが有名所ですね〜(*^_^*)
では
患者さんからたまに聞く「3分間」ってなんの3分間かわかるでしょうか・・・?
それは、、、
診察時間です
病院に行って受付をして
レントゲンなどの検査をして
長時間待っても先生と話してるのはだいたい「3分間」くらい、だと
友人でも医師がいるので、先生方が大変なのはよくわかっているつもりです
しかし検査結果以外に、3分間で得られる情報ってどれくらいあるでしょうか?
最近、よく言われる言葉に「EBM」というものがあります
Evidence Based Medicine(根拠に基づく医療)の頭文字でEBMです
その目的は最新の臨床研究に基づいて、統計学的に有効性が証明された治療をすることで
より効果的な質の高い医療を提供することです
しかし
逆の見方をすれば、統計学的に有効というデータに基づくということは
全ての患者さんに有効ではないとも言えます
実際、有効率は60〜90%とされていて
有効ではない患者が40〜10%ほどいることに、、、
ということは、治らない患者さんがそれだけいることになります
そこで
EBMを実践してきた英国の医師が提唱したのが「NBM」です
Narrative Based Medicine(物語に基づいた医療)の頭文字でNBMです
対話を通じて病気になった理由や経緯、今どのように考えているかなどの「物語」から
病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して
全人的(身体的、精神・心理的、社会的)にアプローチしていこうとする臨床手法のことです
患者との対話と信頼関係を重視し、EBMとお互いに補完しあうものと期待されています
このNBMって
じつは私たち整骨院の先生(柔道整復師)がずっと前からしていることで
患者さんの日常生活動作であったり
スポーツをしているのであれば、その競技特性であったり
家族構成、心理的なもの、背景はどうかなど
これらはレントゲンなどの検査結果では得られない情報で
そこにとても重要な情報が隠れていることもしばしばです
だからこそしっかりと時間をかけて問診・対話をすることが
ちゃんと治すためには必要だと常々考えています
でも3分間でこれを行うのはとても無理な話ではないでしょうか?
病院などともっと連携してお互いに補完し合えれば
もっといい医療の形ができるんじゃないかなー?
と考えています